輪 島 塗 と は
※ 輪島塗についてはその内容を示したものに「伝産法」「重要無形文化財指定」としての輪島塗、「地域団体商標登録 輪島塗」があり、それぞれ内容が異なります。「伝産法」「重要無形文化財指定」としての輪島塗の内容はほぼ同じですが、「地域団体商標登録 輪島塗」では「伝産法」よりも「輪島塗」の対象領域が広くなっています。本ウェブサイトでは「地域団体商標登録 輪島塗」ではなく「伝産法」に準拠しておりますので、「伝産法」について説明しております。
「重要無形文化財指定」と「地域団体商標登録 輪島塗」については、下記に外部リンクを設置させて頂いております。
*****************
伝産法と輪島塗
- 「伝統的工芸品産業の振興に関する法律」に輪島塗の要件が示されています。
- 「伝統的工芸品産業の振興に関する法律」 は略して「伝産法(でんさんほう)」と呼ばれています。
「伝統的工芸品産業の振興に関する法律」の定める「輪島塗」
伝統的工芸品の名称
輪島塗
伝統的な技術または技法
- 下地塗りは、次の技術または技法によること。
① 木地に生漆を塗付した後「着せもの漆」を塗付した麻または寒冷紗を用いて「布着せ」をすること。
② 生漆に米のり及び「輪島地の粉」を混ぜ合わせたものを塗付しては研ぎをすることを繰り返すこと。
- 上塗りは、精製漆を用いて「花塗」または「ろいろ塗」をすること。
- 加飾をする場合は、沈金または蒔絵によること。
- 木地造りは、次のいずれかによること。
① 挽き物にあっては、ろくろ台及びろくろかんなを用いて形成すること。
② 板物または曲げ物にあっては、「こくそ漆」を用いて成形すること。
伝統的に使用されてきた原材料
- 漆は天然漆とすること。
- 木地は、ヒバ ケヤキ カツラ もしくはホオノキ、またはこれらと同等の材質を有する用材とすること。
製造される地域
石川県輪島市
※ 以上は、通商産業省告示第172号(昭和50年5月10日)の内容を写したものです。
- 消費者として「輪島塗」とは何かを考える手がかりとして「伝産法」と「地域団体商標 輪島塗」があることを、Facebookへ投稿 しています。
- 「伝統的工芸品産業の振興に関する法律」(=伝産法)は輪島塗だけを対象にした法律ではありません。
- 伝産法そのものについては、一般財団法人 伝統的工芸品産業振興協会のサイトの「法律(伝産法)」に詳しくあります。
「法律(伝産法)」の検索でヒットします。(2023年12月2日)
* * * * * * * * * *
* * * * * * * * * *《輪島塗の特徴》 布着本堅地 輪島塗伝統の124工程
- 上記の要件を充たした伝統的な輪島塗の実際の製造工程は、大変複雑で手間と時間が掛かっております。
- 沈金や蒔絵といった加飾の工程を合わせると、その製造工程は『124工程』とも言われております。
- 輪島塗の特徴を表す際にしばしば「堅牢かつ優美」という言葉が用いられます。
- 輪島塗の堅牢さ(丈夫さ)では、輪島の地の粉と傷みやすい部分をあらかじめ補強しておく布着せが有名ですが、その他にも工程の随所に、輪島塗を堅牢ならしめるための細かな技法や工夫がなされております。
- 地の粉や布着せなど、伝統的な製造工程を踏んで塗られたものは布着本堅地と言われてきました。※
- 輪島塗の優美さ、美しさは、形や塗りの美しさだけでなく、沈金や蒔絵の美しさもあります。ともにそれぞれの工程で高い技術水準を有しております。
- ※ 本ウェブサイトで「輪島塗」と明記しているものは布着本堅地です。
輪島塗の話 >>輪島塗の制作者について >>Albim 輪島塗の製造工程 >>製造工程 概略
木地 ⇒ 木地固め ⇒ 木地磨き ⇒ 布着せ ⇒ 着せもの削り ⇒ 惣身付け ⇒ 惣身磨き ⇒ 一辺地付け ⇒ から研ぎ ⇒ 二辺地付け ⇒ 二辺地研ぎ ⇒ 三辺地付け ⇒ 地研ぎ中塗り ⇒ 中塗り研ぎ ⇒ 小中塗り ⇒ 小中塗り研ぎ ⇒ 拭き上げ ⇒ 上塗り ⇒ 完成
Albim 輪島塗の製造工程 >>* * * * * * * * * *